こんにちは、JOUROライターの岩田紫苑です。
昨年の秋、実施したクラウドファンディングにて、大反響を頂いた「STEMN」プロジェクト。植物用ポットの商品化が決定し、来月6月1日より、企業様や小売店向けに販売がスタートします。
目次
「STEMN」プロジェクトとは?
そもそも、廃棄される茎の量ってどのくらい?
循環型植物用ポットって何?
ポットは、どうやって使うの?
SDGsのどこに貢献できるの?
「STEMN」プロジェクトの今後
1.「STEMN」プロジェクトとは?
お花屋さんや花市場、葬儀会社さんなど、お花を取り扱う現場では、日々たくさんの茎が廃棄されています。ブーケやアレンジメント製作、冠婚葬祭の装飾において、お花が必要な長さにカットされるからです。
SDGsが叫ばれる昨今、この植物の茎もただ廃棄するのではなく、新たな資源として捉え、活用することはできないか…
そう考え、㈱JOUROと㈱山櫻の共同で商品開発に臨んでいるのが、「STEMN‐ステムン-」プロジェクト。その第一弾として、まずは循環型植物用ポットの販売をスタートします!
2.そもそも、廃棄される茎の量ってどのくらい?
実際にどのくらいの茎が廃棄されているのか…
とあるお花屋さんにご協力いただき、
1店舗あたりで、一体どのくらいの茎が廃棄されるのか、検証してみました。
結果、45リットルのゴミ袋×3袋。
つまり、1日あたり、135リットルの葉と茎が廃棄されています。
花市場は毎週月、水、金曜日にせりが行われているため、
これにあわせて、お花屋さんが週3回仕入れに行くと仮定します。
すると、1週間で405リットル(135×3)が廃棄。
×4週間、×12か月…と計算していくと
想像することができないほどの量が、廃棄されていることになりますね…
これはあくまで、1店舗あたりの計算。
皆さんの店舗でも、どのくらいの葉や茎が廃棄されているのか、注目してみてくださいね。
3.循環型植物用ポットって何?
新たな地球資源を使わない製造工程
循環型植物用ポットの原材料は、2つ。葉を含む茎と新聞古紙です。
回収した茎を乾燥粉砕し、粉末状にします。水で溶かした新聞古紙のなかに、粉末の茎を練り込みます。それらを金型で成形し、乾燥させて、ポットを作っています。
そのため、新たな地球資源を一切使わない製造工程です。
土に埋めれば、地球に還る
園芸用ポットとして活用いただき、植え替えの際は、ポットごと土に埋めることができます。地中にいる微生物が、半年から1年ほどかけて、ポットを分解してくれるからです。
お花を楽しんだ後のアレンジメントの器は、使い道に困ったり、倉庫の奥で眠っていたり…ゴミとして廃棄されることが多いです。
しかし、このような設計なので、ゴミを排出しません。
4.ポットは、どうやって使うの?
生花のアレンジメント、ドライフラワーのアレンジメント、多肉植物の寄せ植えなど。
器の色は、お花や多肉植物を邪魔しないシンプルな色味になっています。
また、表面の凹凸など、原材料で使っている新聞古紙の素材感もあらわしたデザイン。
5.SDGsのどこに貢献できるの?
この「STEMN」プロジェクトでは、花き園芸業界のSDGsを目指しています。
具体的に、ポットを取り扱うことで、17の目標のどこに該当し、どのような貢献ができるのか?
目標12 【つくる責任つかう責任】
→ターゲット12.2「天然資源の持続的な管理と利用」
ポットの原材料は、廃棄される茎と新聞古紙。新たな資源を使用しません。
→ターゲット12.5「廃棄物の発生の大幅な削減」
不要になった場合でも、土に埋めることで、微生物がポットを分解します。
ゴミを排出しない設計です。
目標14【海の豊かさを守ろう】
→ターゲット14.1「海洋汚染を減らす」
化石燃料由来の素材を使用していないため、
海洋マイクロプラスチック問題の低減につながります。
目標15【陸の豊かさを守ろう】
→ターゲット15.2「森林減少の阻止と劣化した森林の修復」
原材料である新聞古紙は、一度世の中に出回り、その後回収されたもの。
紙資源でありながらも、木を伐採していないため、森林保全に貢献できます。
6.「STEMN」プロジェクトの今後
まずは、この循環型植物用ポットを販売し、花き園芸業界の皆様にお届けすることが最優先ですが…
前述したように、日々廃棄される茎の量は、計り知れない量です。
そのため、このプロジェクトは一度きりで終わらせず、第2弾、第3弾というように、
茎を活用した商品開発を行う予定です。
花き園芸業界においても、SDGsという視点は欠かせなくなってきています。
企業として、どのような取り組みをやっていこうか?何かできるのか?
そう悩まれている小売店様は、ぜひ「STEMN」の導入をご検討ください。
▶STEMNプロジェクト SNS
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